黙食の危険

前回、次は黙食について考えたい、と書いたが

大論文になりそうになり、あわてて中断。

結論は早い。一人の食事は当然別である。一人の食事ももちろんよい。

だが、複数で食事をする時、「黙って食べる」ことは大問題である。

 

人類の進化の方向と、食文化の発展の方向に大きく反するからだ。

直立二足歩行をを始めた(その経緯は、もちろんおもしろい・・・)人類の祖先は

獲物を得、栽培を行い、分配を通して社会を作ってきた。

「食」は命に直結するので、全ての中心にあったのは言うまでもない。

それが今、「黙食」という貼り紙は良識ある店の証しになり、

家庭でさえ「黙食」が推奨される。

 

「食卓ではしゃべってはいけない」

「黙って食べなさい!」そんな「躾」は昭和のある頃まで、実際にあった。

その食卓は楽しくはなかった。

義務のような「餌場」であった。

 

感染症蔓延なのでしかたあるまい。だが

あらためて恐ろしいと思う。

700万年以上かけて手にいれてきた、命の中心である「食」の場面が崩れそうな気がして怖い。

「コミュニケーション」あればこその「食」と「人類」の発展が

今、否定されなけれている。

人間とはなにか、という課題の根本から整理し始めた。

昨今は人類学の本から見直しているが、実におもしろい。

簡潔に整理できたら、お伝えし、みんなで考える場を用意したい。